重慶大学との共同デザインワークショップ(以下WS)を7月25日~8月5日の日程で開催いたしました。始まる前は、言葉が通じるのだろうか?仲良くなれるだろうか?という不安が沢山あったのですが、実際にWSが始まるとそんな不安はどこへやら、毎晩遅くまで議論を繰り返し、非常に濃密で忘れられない時間を過ごすことができました。非常に仲良くなったため、次は僕らが重慶に行き、案内をしてもらう約束までしてしまいました(笑)。語り尽くせない程、色々なところに足を運び・様々な話をしましたが、限りがあるのでここでは今回のWSを3パートに分けて大まかに紹介したいと思います。
〈札幌編〉
はるばる重慶から来てくださった教員・学生達を工学部玄関でお出迎えをし、我々のWSは始まりました。初日はオリエンテーション・歓迎会で挨拶や簡単な自己紹介などをして、翌日は北大や札幌を案内するツアーをしました。
重慶大学御一行到着! ソワソワしながら待っている北大メンバー
〈余市編〉
敷地対象地である余市郡モンガク地区で、敷地を見て回ったり、そこで生活をしている農家の人達に話を伺ったりしながら、実際に3日間生活してきました。重慶の学生にとってはモンガクの景色が非常に新鮮だったようで、バスを降りて全員がカメラを構えて一列に並んでいる様子がとても印象に残っています。また、村の外れにもかかわらずインフラが整っていることに重慶の学生は驚いており、生活環境の表羽化の視点の違いを感じ、僕ら北大生にとってはその反応が非常に驚きでした。起きる,ご飯,歩く,議論する,寝るという朝昼夜全ての行動を共にしたことで、北大と重慶の学生の距離が縮まり、非常に親密な関係になれました。
敷地対象地を皆で散策 余市テラスにて役場の方のお話をヒアリング
〈第二次札幌編〉
札幌に戻ってきた翌日に中間発表がありました。使いなれない英語に苦戦しながらも、全ての班が立派にプレゼンすることができました。
翌日以降は、中間発表で示したビジョンを実現するための具体的な提案を考えました。重慶大学の学生が「せっかく重慶から来たのに、工学部にしかいない!」と愚痴をこぼしてしまう程、朝から夜までずーっと学内に籠って議論を繰り返す日々が続きました。
最終日の最終発表では、英語をだいぶ上手く使えるようになり、自分達が考えていることをよく伝えられたのではないかと思います。まだまだ詰め切れてない所もありましたが、どの班もメンバーの個性がでた、面白い提案になったのではないかと思います。
質疑応答で必死に伝えようとする学生 最終講評会風景
〜最後に振り返って〜
考え方の違いをここまで感じたのは初めての経験でした。また、英語での会話には自信があったのですが、細かいニュアンスなどを伝える事は非常に難しく、初めのうちはコミュニケーションが全然とれませんでした。考え方に関しても、なぜそういう考え方をするのか理解できないところが互いに多々あり、大変苦労しました。しかし、その違いこそが価値観の違いなのだと割り切って受け入れられるようになると、対立を面白いと感じられるようになり、議論も楽しんでできるようになりました。
ほとんどどこにも行けず、建物に立てこもり、議論に議論を重ね,議論三昧の2週間でしたが、これほど深く議論をしたからこそ、考え方の違いに悩んだりその違いを楽しめるようになったんだと思います。個人的には、海外を旅した時に現地の人と喋ったり,北大に来る留学生との交流は何度もしたことがあったのですが、今回のWSほど考え方の違いを体感できたことはありませんでした。とてもいい勉強をさせていただき、重慶大学ならびに北海道大学の教員、学生、関係者の方々、そして余市での滞在を受け入れてくださったエコビレッジの方々をはじめとする多くの方に深く感謝致します。
M1小宮
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