当研究室では、研究室内外と協力してコンペへの参加や計画・設計等のプロジェクトに取り組んでいます。
これまで研究室で手掛けた各種プロジェクトをご紹介します。
上士幌町役場庁舎等改修基本設計(2023年)
2022年度の基本計画を踏まえ、旧消防庁舎を解体し、議場とホールが一体的に利用できる木造新棟を、そこへ3階部を減築・耐震改修する中央棟を接続、町民がわかりやすく快適に利用できる窓口と、業務効率に配慮した職員執務室を設計しました。また、「ゼロカーボン上士幌」に相応しく、木質化と減築によりCO2 排出量の大幅削減を行うとともに、省エネ・創エネ設計により完全なZEB化を達成できる見通しとなっています。
旭川市民文化会館整備基本構想(2023年)
道北圏において最大規模を誇る、旭川市民文化会館の建て替えを目指す基本構想です。当研究室がその策定業務を受託しました。
メインテーマに「次世代へつなげる文化交流活動の拠点~市民の誇りと愛着を育む道北のランドマーク~」を掲げ、その実現へ向けての7つの基本的な役割と、旭川市の新たな文化ホールとして求められる機能をまとめました。
上士幌町役場庁舎等改修基本計画(2022年)
2021年度の「上士幌町役場庁舎等耐震化検討」を踏まえ、上士幌町役場庁舎の具体的な改修方法を検討し、基本計画を策定しました。エキスパンションジョイントで繋がっている既存建物について、西側の旧消防庁舎を解体したあと、ホールと議場を中心とする新棟を建設し、中央の執務棟は3階から2階建てへの減築する計画です。庁舎自体のZEB化はもちろん、再編・集約してきた公共施設群によるマイクログリッドも準備します。
北海道大学大学院工学研究院N棟216 リニューアルプロジェクト(2021年)
当研究室の所属学生が日々利用する研究室のリニューアルを民間企業と恊働で実施しました。
コロナ禍において学生の研究室活動にもリモートワークという選択肢が増え、研究室の利用人数や利用状況にも変化がありました。学生の活動に柔軟に対応しつつ、研究室として資料の蓄積や成果の展示ができ、より活発な議論ができるようプランや什器の設計を行いました。検討過程のワークショップのほか、施工にも所属学生全員が参加した貴重な体験となりました。
ニセコ高校希望が丘寮 更新計画にむけた基礎調査(2020-2021年)
ニセコ高等学校の寄宿舎更新に備え、高校生の生活実態を踏まえた居住環境の在り方について検討し、高校の学習環境の特徴やニセコ町内での居場所づくりを想定した寄宿舎像を提案しました。
実地調査、高校生へのヒアリングなどを通して、寮を取り巻く環境を調査した上で、寄宿舎の空間像や運営のしくみを提案し、町民のみなさんとワークショップを通して意見交換を行いました。
日本建築学会賞(業績) 気仙沼市小泉地区の住民主導による集団移転 (2021年)
東日本大震災で被災した小泉地区は、住民主導により合意形成と意志決定を進め、専門家との協働により具体的な宅地計画をまとめ集団移転を実現しました。過疎化が進む被災地の中で地区外からの転入も増え、次世代によるコミュニティ持続が期待されます。
上士幌セントラルベルト構想2020(2019年)
上士幌町における公共施設再編のコンセプト「まちの整体」に基づき、2012年に策定した「上士幌セントラルベルト構想」について、これまでに竣工した施設を反映させるとともに、役場庁舎の一部改築・一部減築改修の計画案などを提案しました。
狸小路5丁目 コンバージョン企画調査(2018年)
狸小路商店街の商業ビルのコンバージョン計画を民間企業と共同で立案しました。約50年前の冬季五輪に伴う建設ラッシュがあった開発経緯を踏まえ、現代の札幌市街地に求められる更新モデルをつくることを目指しました。
周辺住民や観光客の来訪が期待できる立地を活かすために、収益性と公共性の両立が可能な機能とゾーニングを検討したうえで、健康維持と観光支援を軸としたケアの場を提案しました。
北11西4プロジェクト(2017-2018年)
札幌市に新たに建つコンパクトマンションの販促モデルルームのデザインを民間企業と本研究室の恊働で行いました。
北大近郊という立地やコンパクトマンションというビルディングタイプ、「40代単身女性」というターゲットなどの要件を踏まえ、単に面白いだけでなくマンションの販売に結びつけるための部屋づくりを意識しました。モデルルームは2018年7月にオープンしています。
(仮称)苫小牧市民ホール建設基本計画(2016-2018年)
苫小牧市の新しい市民文化系施設の整備において、基本構想から継続して当研究室が基本計画の策定業務を受託しました。
基本構想で掲げたメインテーマ「親近感と愛着を持てる憩いのプラザ(公共の広場)~苫小牧市民のサードプレイス~」の実現に向け、敷地のゾーニングや必要諸室の提示のほか、新たな施設で想定される事業を具体的なかたちでアイデア集へ盛り込むなど、複合施設として期待される基本的な指針をまとめています。
東神楽町志比内地区公民館基本設計(2016-2017年)
東神楽町志比内地区は人口およそ100人の小さな集落です。地区の中心である志比内公民館の改築にあたり、本研究室が基本設計を担当しました。
計画・設計のプロセスでは、子どもからお年寄りまでの希望や期待をかたちにすべく、フィールドワークやワークショップを何度も重ねました。いつでも立ち寄れるたまり場としての公民館、住民の自由な使いこなしが居場所としての愛着をより育むような公民館を目指しました。
(仮称)苫小牧市民ホール建設基本構想(2015年)
苫小牧市の既存の市民会館や文化会館、労働福祉センター等の老朽化した公共施設を複合化し、新しい市民文化系施設の整備を目指す基本構想です。当研究室がその策定業務を受託しました。
メインテーマに「親近感と愛着を持てる憩いのプラザ(公共の広場)~苫小牧市民のサードプレイス~」を掲げ、その実現へ向けての7つの基本理念と、新たな複合施設として期待される基本的な機能をまとめました。
JICA北海道(札幌)施設利活用計画(2015年)
JICA北海道(札幌)へ地域の人々が気軽に訪れ、外国人との交流や異文化の学習を楽しむことができるよう、「グローカルな居場所」へと積極的に施設を開放することを目指すリニューアル計画を提案しました。
白石区民へのアンケート調査や関連団体へのヒアリング、来訪者や研修員の利用実態調査を踏まえ、滞在者の自然な交流の機会づくりへ向けて、ロビーの居心地を良くする、廊下を楽しくする、中庭を使いこなすという3つの方針のもと、9つのデザインアイデアをまとめました。
上士幌町まち中居住(子育て支援)モデルプラン(2015年)
上士幌町では、小規模まち中挿入による公営住宅の更新を中心とした住環境整備に取り組んでいます。上士幌町役場近くの旧病院跡地を敷地として、まち中居住を推進する子育て支援住宅のモデルプランを検討しました。
子どもと子育てする家族の目線を大切にし、子どもの発達段階を具体的に想定した宅地計画と住戸プランが特徴です。「上士幌コモン」「上士幌タウンハウス」「上士幌コレクティブ」の3つのテーマで提案しています。
東日本大震災からの復興デザイン(2015年)
北海道大学インフォメーションセンター「エルムの森」にて、本学企画広報事業として「東日本大震災からの復興デザイン」と題した企画展を開催しました。
東日本大震災から4年が経ち社会から被災の記憶が薄れ始めている今、研究室が行ってきた復興支援活動を紹介することで、市民・道民あるいは観光に訪れた方々が震災復興の現状へ改めて目を向ける機会となることを趣旨としました。
上士幌町移住促進住宅「十勝スカイ」第1号「大地ハウス」(2014-2015年)
上士幌町が近年積極的に取り組んでいる移住促進の一環として、中心市街地から8kmほど離れた廃校に隣接する旧職員住宅を、移住検討者が中・長期間滞在でき
る賃貸住宅へと改修しました。
既存の住宅の窮屈さを解消し、敷地に広がる豊かな自然を満喫できるよう、“空間体感を2倍にする”ことをコンセプトとし、ゾーニングやインテリアを計画、空間を心理的に広く感じさせる設計の工夫を凝らしています。
まちの整体@上士幌2014(2012年-)
2015年2月1日に開催された上士幌町ふるさと納税大感謝祭(会場:品川プリンスホテル)にて、2012年から継続して取り組んでいる上士幌町の公共施設再編に関するプレゼンテーションを行いました。
公共施設再編のコンセプト「まちの整体」や、そのグランドデザインである「上士幌セントラルベルト構想」、さらにグランドデザインをもとに現在設計・建設中の公共施設について紹介しています。
Sapporo Spec(2014年)
札幌大通地下ギャラリーの500m美術館の企画展示「Sapporo Section : Architecture『美術と建築、これからの札幌』」での作品です。地下鉄のコンコースという公共空間の中の作品展示であることを考慮し、札幌
市内で見られる何気ない場面を写真に収め、それを解説する学術用語とその状態を端的に示す漢字一文字で表現することで、札幌市民が建築・都市計画に多少なり興味・関心を持つことを目指しています。
〈地〉のデザインとマネジメントで再生する真駒内のバイタリティ(2014年)
〈地〉をテーマの中心に据え、〈地〉のデザインとマネジメントの両面から真駒内地区を再構築する計画です。〈地〉とは施設そのものではなく、その施設を含んだ〈下地〉を表し、その下地部分のネットワーク化、リデザイン、それを実行するスキーム、組織を提案しています。
真駒内の未来を考えるまちづくりアイデアコンペ
佳作受賞
提案者/森傑(北海道大学),齋藤貴之(株式会社フィルド),田宮功三(株式会社コンパクトシティ),西岡誠(伊藤組土建株式会社),梅原博大(伊藤組土建株式会社)
北海道大学・重慶大学国際ワークショップ(2014年)
「Green-Eco-Sustainable Town Design Toward Glocalization」と題し、2014年に交流協定を結んだ中国・重慶大学と国際ワークショップを行いました。30年後におよそ30%の人口が減少するとされる北海道余市町をフィールドに、実地での生活体験や住民へのヒアリングを通じ、地方都市の持続可能なビジョンの提案に挑戦しました。プロジェクト紹介では、歓迎会からフィールドワーク、設計スタディ、提案といった一連のワークショップの流れを紹介しています。
ART ZERO (札幌市資料館リノベーションアイデアコンペティション)(2014年)
大通公園西端に位置する歴史的建造物の札幌市資料館を、市民がアートの本質と向き合う拠点として再構成する「ART ZERO」として、清水建設との共同で提案
しました。コの字型の既存建物のウィング部を切り離し、敷地西側にある小さな森を新しく間にはさむことで、軸と拠点という都市構造からなる札幌に新たなアートの原点を創造するものです。また、減築により建物の構造バランスを改善することで耐震性を向上させています。
一次審査通過
株式会社すけみつ本社ビル基本設計(2013年 - 2014年)
札幌市菊水にあるリフォーム会社すけみつ本社ビルの新築の基本設計に携わりました。すけみつから外観意匠の提案を依頼され、プロジェクトは内装設計や工事看板の提案にまで広がり、約一年間に渡ってすけみつ本社ビルの完成に関わることができました。単に図面を書くだけではなく、クライアントとの打ち合わせや工事現場の見学など、実際の建築ができるまで経験できたことを紹介しています。
小泉地区集団移転計画(2011年 - )
北海道大学建築計画学研修室が継続的に取り組んでいる小泉地区集団移転計画のポスターを公開します。
東日本大震災直後から動き出した本計画は2013年現在、移転先の土地造成が開始され、移転へ向けて大きなステップを踏み出しました。ポスターでは住民によるワークショップのこれまでの進捗と移転計画の基本原理を紹介しています。
大船渡居場所ハウス基本設計(2012-2013年)
宮城県大船渡市松崎町に建つ震災復興拠点として地域住民のためのコミュニティ施設の基本計画を行いました。復興による地域構造・コミュニティの劇的な変化を鑑み、新しい地域構造へと向かう復興活動を結びつけるため伝統的な気仙大工の技法を活かした建設プロセスや地元の古民家の移築再利用を通じて地域住民が能動的に利用できる施設計画を行いました。
開陽丸管理棟改修工事基本設計(2010 - 2012年)
北海道江差町の公共施設である開陽丸管理棟の改修基本設計です。
開陽丸周辺のにぎわいを創出することを目的とし、利用されていなかった研修室を中心とした、全体的にガラスを多く使用した開放感のある提案を行いました。
現在、「えさし海の駅海陽丸」としてリニューアルオープンしています。
TREE HOUSE PROJECT 2011 in 芸森(2011年)
北海道大学と清水建設、そして札幌芸術の森が、『ジュニア・チャレンジ・ジャム2011』のプログラムの一つとして、札幌芸術の森の野外美術館内にツリーハウスをつくるワークショップを行いました。札幌市内の親子10組と毎週日曜日、計4回のワークショップを行い、子どもたちが建築のスタディから施工までの作業を体感することで、ものづくりや建築の魅力を実感できるように企画しました。
シート「グリーンバッファを活用した釧路市街地の更新ヴィジョンー東日本大震災から得る都市デザインの教訓ー」(2011年)
人口減少時代を見据えつつ、東日本大震災からの教訓に基づく釧路市の都市更新デザインの提案です。「グリーンバッファの配置」「JRの高架化・主要交通路の盛り土化」「住民による自立型町内会の設立」「都市主要機能のシンボル化」「都市木造と木循環」を原理とし、レジリエントな都市を目指します。
シート「奥尻のその時と現在から学ぶ」(2011年)
1993年 北海道南西沖地震による津波の甚大な被害を受けた奥尻島の復興過程、発生した問題などを整理・検証することで、2011年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震からの復興計画に役立つものになればという思いから、このシートを作成しました。
Ver03_1が最終版となります。
2011年6月12日 Ver.03_1を公開しました
2011年6月10日 Ver.03を公開しました。
2011年6月3日 Ver.02_1を公開しました。
2011年5月31日 Ver.02を公開しました。
大吉 北大前通店 増床 PROJECT(2010 - 2011年)
札幌市北区北大通りにある居酒屋「やきとり大吉」の増床・改修設計です。
既存部・増床部の実測および店舗周辺のマーケティング調査を経て、実施設計を行いました。「ゆったりくつろぐ個室空間」をコンセプトに、わずか7.8㎡に3つのボックス席が組み込まれた平面・断面計画、奥行きを生む照明計画や隙間を利用した収納計画、家具選定など落ち着きのある居酒屋空間を総合的に提案しました。
TREE HOUSE PROJECT(2010年)
北海道大学と清水建設とが北海道大学キャンパス内でツリーハウスを計画・設計および制作することを通じて、建築分野の学生と若手技術者の自然環境に対する認識を深め、地球環境時代のものづくりのあり方の本質について体験的に学ぶワークショップです。
自然へ何らかの影響を与えざるを得ない建築の意味を問う学習の機会として、自然と対峙しながらものづくりを実感できる企画を行いました。
まちの整体(2010年)
社会的企業による過疎地域ニッチ戦略というビジネスモデルを基礎に、大型小売店舗の学校跡地への出店をトリガーとして、地域に未利用・低利用なまま抱えられている公共施設群を玉突き的に再編・整理し、自治体・住民・社会的企業のWIN-WIN関係のもとで、公共サービスの適正規模化を推進させながら中心市街地を活性化する
という構想です。
O小児科クリニック改修設計(2009-2010年)
札幌市近郊のショッピングセンター内にある開業 14 年の小児診療所の改修設計です。
改修前の状態を分析し、合理的な作業動線と快適な待合スペースを計画し、カウンターの改修設計を行いました。内装デザインだけでなく、ファサードやロゴ、スリッパまでトータルで診療所のリニューアルデザインの提案を行いました。
NEUTRAL LANDSCAPE(2009年)
深谷通信所は横浜市泉区に位置する、直径約1kmの円形という特徴的な形状の面積約77haの米軍施設です。
地球上の様々な資源を、局所的な負荷や歪みを生じさせることなく、時代ごとに全体の系として最適なバランスに保つことを目指したランドスケープをデザインしました。
深谷通信所跡地利用アイディアコンペ 佳作受賞
函館町家ペンキ塗りボランティア隊
函館市谷地頭商店街を対象に、数年かけてペンキ塗りを行っています。ペンキ塗りによって物理的な景観がよくなるのはもちろんですが、そのことを通じて、商店主や周辺住民の方々があらためて自分たちが暮らす街を見つめ直して、元気になることをめざすものです。
TERAKOYA真駒内(2008年)
江戸時代、民主体の総合人間教育機関として「寺子屋」は広く浸透していました 。
1960年代に東京大学吉武研究室が設計した建築計画学上きわめて有名な真駒内小学校を民間主導により再構成し、現代の「TERAKOYA」へと更新する提案です。
2008年度日本建築学会技術部門設計競技
「公共建築の再構成と更新のための計画技術」 優秀賞受賞